ヘリコバクターピロリ感染症に係る請求について


・検査の流れ
 
①ヘリコバクター・ピロリ感染症に係る検査の対象患者※1
②ヘリコバクター・ピロリ感染症に係る感染診断※2
③除去の実施※4
④除去後の潰瘍治療
⑤除去後の感染診断※2 ※5

 ※1
1 内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
2 胃MALTリンパ腫の患者
3 特発性血小板減少性紫斑病の患者
4 早期胃癌に対する内視鏡的治療後の患者
5 内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者

 

1、5については確定診断した際の所見・結果を摘要欄に記載しなければならない。また、健康診断による確定診断でも良い。

※2

a 迅速ウレアーゼ試験(D012「7」迅速ウレアーゼ試験定性、D414 内視鏡下生検法)・・・ピロリ菌が分泌する酵素(ウレアーゼ)の有無を検査する。
b 鏡検法(D414 内視鏡下生検法、N000 病理組織標本作製(T-M))
c 培養法(D414 内視鏡下生検法、D018「2」 細菌培養同定検査(消化管からの検体))
d 抗体測定(D012「9」 ヘリコバクター・ピロリ抗体定性・半定量、D012「12」 ヘリコバクター・ピロリ抗体、採血料など)・・・血液や尿を検体として、抗体の有無を検査する。
e 尿素呼気試験(D023-2 尿素呼気試験(UBT) 併せてユービット錠、ピロニック錠などのヘリコバクター・ピロリ感染診断用剤を使用、算定する)
f 糞便中抗原測定(D012「24」 糞便中ヘリコバクター・ピロリ抗原定性)
 
a + b
d + e
d + f
e + f 
2つの検査を同時に実施した場合は、初回実施に限り算定することができる。
 
※3
再検査する場合は、摘要欄に検査法、検査結果について摘要欄に記載が必要。
 
※4
除去療法
プロトンポンプ阻止剤(PPI)
アモキシリン水和物製剤
クラリスロマイシン製剤  ※除去できなかった場合、メトロニダゾール製剤が使用される
3剤を併用療法
 
※5
算定時は、摘要欄に除菌終了年月日を記載(PPI製剤を投与していた場合は、偽陰性になる可能性があるので、2週間以上経過していることが必要。なので、感染診断を算定する場合は、摘要欄にPPI製剤の中止若しくは終了年月日について記載をしなければならない


最終更新日 2018年1月2日(作成日時 2017年11月5日)